ヒラスズキ用のリールを考える

タックル
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台風で出かけられない三連休の最終日、秋からの磯ヒラでメインに使うリールを検討してみる。記事の最後にはヒラスズキのおすすめリールについて触れているので参考にされたし。

記事を書いている現時点で磯ヒラのメインのリールは不在。

去年から磯ヒラでは12キャタリナの4000Hをメインに使い、使い勝手に満足していたのだが、春の磯ヒラで一発大波を受けた結果、自分と共にタックルも水没(おそらく深さ1m、10秒程度)。

幸い自分は手のひらと膝に切り傷、擦り傷程度で無事に這い上がることが出来た。ロッドはバット部分に擦り傷、リールは擦り傷はもちろん、完全に水没してしまったため内部にまでしっかり海水が入り、見事にゴリゴリの塩噛み状態になってしまった。

そこで以下では秋の磯ヒラシーズンから使う新たなメイン機を考えてみたい。

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磯ヒラのリールに求められるもの

これまで磯ヒラのリールに求められるものといえば、優先順位が高い順に以下のように考えていた。

  • 防水性
  • 剛性
  • ロッドとのバランス

防水性

タックルと共に自ら水没するようなことはあってはならないが、磯ヒラでは潮を被ることはザラにある。そのため防水性の高さが重要であることは変わりなく、最も高い優先順位となる。

しかしキャタリナが水没した結果わかったことは、今時の防水性を謳うリールは潮を被る程度は何ら問題ない一方で、一度水没してしまえばアウトであるということ。

※ここで言うアウトとはオーバーホール及びメインのパーツ交換が必要となり、中堅もしくは高級リールが買えるほどの修理費用が必要となることを指す。

キャタリナは水没後メーカーに送り修理見積もりをもらったが、メインギアやベアリング等主要パーツの塩噛みとサビ、ケースの割れ、スプールの傷などもあり、新品のセルテートが購入出来るほどの見積もりだった。結局修理はせず、保険で新品を買い直すことにしたが、何を買おうか迷ってしまいまだ購入していない。

話を戻すと、潮を被る程度は10年前の防水技術で問題はない。それなら堅牢性を謳う現行セルテートでも十分な防水性が期待出来ると考えられる。おそらく、水没したらアウトなのはセルテートSWだろうがツインパワーSWだろうが、もっと言えばステラSWだろうがソルティガだろうが変わらないのではないか。

その考えが正しいと仮定すれば、より軽いリールの方が最近の軽量なロッドには感度とバランスという点において都合が良く、中でもセルテートは防水性と重量において、正にバランスが取れた磯ヒラに理想的なリールと言えるかも知れない。

磯ヒラでは水中のルアーの動きから伝わる潮の噛み具合や、微妙な流れの変化を感知することがより良い釣果に繋がる。感度を重視すれば、タックルの総重量は軽い方が良い。

磯ヒラのロッドには、GクラフトのMS1102-TRウネリスペシャルを使っているが、192gとかなり軽量な部類に入るにも関わらず、キャタリナを合わせていることに疑問を感じていた。

キャタリナ4000Hは430g、セルテートの5000D-CXHは250gと大きな隔たりがある。個人的には180gの差は釣果に影響がないとは言えない差であると考えざるを得ない。

剛性

剛性を重視すれば費用対効果で妥当なところではツインパワーSWになる。残念ながらツインパワーSWと同格のセルテートSWはこの記事を書いている時点では8000番以上しかラインナップがない。※追記: セルテートにも小型のSW機が発表。

リールの堅牢性や剛性を語るときによく議論として出てくるのが、ダイワのザイオンローターとシマノのボディの半プラ。どちらも金属ではなく樹脂が使用されていることで剛性の低下を懸念してのことのようである。

実際ヒラスズキとファイトをしてみると分かるが、ローターもシマノの半プラもファイト時に負荷がかかる場所ではなく、およそ影響があるとは考えにくく、ヒラスズキは大型青物等と比べるとそれほど力も持久力もない。

本格的にヒラスズキ釣りを始めるまでは、堅牢性、剛性は欠かせないものと考えていたが、1点目の防水性を謳うモデルで有れば、ある程度の剛性も担保されると考えられ、この点の優先順位はそれほど重視しなくて良いのではないかと考えるようになった。

それでも剛性を重視してツインパワーSWを選択してもセルテートほどではないが、まだキャタリナより重量は軽い。

ロッドとのバランス

ここでいうバランスには2つあり、1つ目は持ち重り、2つ目はロッドの特性を引き出すための相性のようなもの。

ルアーロッドの中では比較的長いロッドに分類されるヒラスズキロッドは持ち重りしやすい。

持ち重りについては、軽いロッドには軽いリール、重いロッドには重いリールがやはりバランスが取れる。

ただ、リールは常に手元にあるので重いロッドに軽いリールは持ち重りするが、軽いロッドに重いリールは大して持ち重りはしない。ランガンする時にタックル総重量が負担になる程度であるが、自分の場合はほとんどランガンすることなく、ポイントを大きく移動するにしても2箇所程度なので、移動の際の重さというのは気にならない。

2つ目のロッドとの相性、これを今回は重視してリールの選定をしたいと考えている。

愛用しているGクラフトのロッドは軽量なため軽いリールを合わせることで、感度を最大限に高めた上で、ルアーの微妙な動きや水流の変化を感じながらヒラスズキと対峙する、そんな釣りを展開したいと考えている。

感度を重視するなら、ルビアス、ヴァンキッシュもおもしろい。実際メーカーのサイトでは、どちらも4000番の説明にある対象魚には「ヒラスズキ」と記載がある。

純粋に磯ヒラだけを楽しむなら、今のリールに搭載されている技術なら防水性も剛性も問題ないのだろう。寧ろ楽しいに違いない。

しかし自然相手の遊びなので、ヒラスズキだけがヒットするとは限らない。自分自身ヒラスズキ釣りの際に予想もしない大物をヒットさせた結果、全く歯が立たずラインブレイクで終わってしまった経験がある。

この経験があるのでやはり自分が選ぶ次のリールは、感度重視でヒラスズキを楽しめ、且つ不意の大型青物にも対応が期待出来るものになる。

セルテートのモノコックボディによる大径ギアの採用はヒラスズキにはもちろん、大型青物とのやり取りに大きな恩恵が得られることが考えられる。

ステラはどうなのか…。

ステラをメイン機として使用したことはないが、釣り仲間のステラでヒラスズキ釣りをしたことがある。

まずステラを使用しない理由は、消耗が激しい磯釣りで、しかもヒラスズキ釣りで、ステラを使用するのは非常にコスパが悪いと考えていたから。ここで過去形なのは、釣り仲間に借りて使ってみるまでは、これが主な理由だったから。

実際にステラを使ってみてどうだったかというと、コスパ以上にステラを選ばない理由が出来てしまった。それはステラならではの巻き心地にある。

ヒラスズキは、ロッドやハンドルノブから伝わる微妙な流れの変化を捉えて釣ることが案外多い。これがわかるわからないでは釣果に雲泥の差が出る。この流れの変化がヌルヌルのステラでは分かりにくいのだ。ステラは巻きに関して必要以上にサポートされている印象を受けてしまう。つまり微妙な流れの変化を捉えるための巻き抵抗が分かりにくいのだ。それゆえにステラを使うことは今後もない。

つまりこの記事で言いたいことは、ヒラスズキ釣りを始めた頃は、ヒラスズキ釣りは特別なものであり、防水性、剛性ともに最高レベルが求められ、そのためにはリールの重さは歓迎すべきもの、ぐらいに考えていたのが、いざヒラスズキ釣りに慣れ親しんでみると、防水性は潮を浴びても問題ない程度、剛性はそこそこで良く、リールの重量は軽い方が釣果に好影響を与えると考えるに至った次第。その結果高級リールにカテゴライズされるセルテートには失礼かも知れないが、セルテートぐらいが丁度いいのではないかという結論に至ったということ。つまりはヒラスズキ釣りに慣れてきたこともあり、タックルに対する肩の力が抜けたように思う。

ただし、これは純粋にヒラスズキ釣りを楽しむ場合の話。大型青物を含めて想定するのであれば、ヒラスズキ釣りの楽しさはややスポイルされるが、セルテートSW、ツインパワーSWの6000番を視野に入れたい。

最後に余談ではあるが、メーカーに修理見積もりに出し、修理せず帰ってきたキャタリナを数ヶ月振りに触ってみると案外軽快に回る。聞くところによると、メーカーでバラす際に簡単にクリーニングしてくれるらしい。せっかくなのでもう1シーズン程度使ってみようかと思う。

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